[No.100] 総集編!

最後のブエノスアイレスニュース!平井さんがブエノスで感じたタンゴ。最後のカテゴリーに分けられたものを読んでタンゴへの洞察、そして思慮深さを感じえません。皆さん是非お読みください。平井さん5年の間ありがとうございました!

————

ブエノスアイレス・ニュース No.100
2020年1月3日

総集編!
突然ですが、ブエノスアイレス・ニュースは、この100号をもちまして、しばらくお休みを頂くことになりました。そこで今回は、いままでの記事を振り返って思うことを書いていきたいと思います。
整理するために付けていたカテゴリーとしては、政治・経済、身の回りの出来事、そしてアルゼンチンタンゴに分類されます。

【政治・経済】
まず最初に、政治・経済ですが、このニュースを書き始めてから、大統領が2回交代しました。最初の大統領クリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネルは、ペロン派の国内保護政策者で、貧困層から熱い支持を獲得していました。次の大統領のマウリシオ・マクリは、何とか国際社会にアルゼンチンを復帰させようと頑張った人でした。そして、昨年12月に就任したアルベルト・フェルナンデスは、クリスティーナと同じ派閥ですが、クリスティーナの時よりも国民に現実を突きつけているように思えます。こうした交代劇のなかで、一向に良くならないのが、アルゼンチンの経済です。ペソの価値は下がり続け、国民の生活は苦しくなる一方です。この先どうなるのか誰にも予想できないのが、この国の経済の現状です。

【身の回りの出来事】
次に身の回りの出来事ですが、季節のこと、ハカランダに代表される街で見かけた植物のこと、公共交通機関である地下鉄(SUBTE)やバス(Colectivo)について、そして前回号では、この国の名物料理パリージャについてご紹介したりしました。季節については、やはり日本同様、地球温暖化との関連を否定できないことがたくさん起こっています。この13年で春と秋がとても短くなり、夏と冬が長くなったように思います。植物について書いているときは、私の心もホットさせられる感じでいっぱいでした。公共機関は、少しずつではありますが、綺麗になったり利用し易くなってきていると思います。

【アルゼンチンタンゴ】
さて、最後にタンゴのことですが、ミロンガに行って感じたこと、タンゴ大学(通称)に通い学習したこと、タンゴのデモを見て感じたこと、世界大会やその他のコンクールに出場し感じたこと、他の出場者の踊りを見て感じたことなど、たくさんのことを書いてきました。その集大成として13年間ブエノスのミロンガで踊り続けてきたことにより見えてきたタンゴの全体像について(あくまでも私感ですが)1つの図にまとめてみましたので、ご紹介したいと思います。

ブエノスで感じたタンゴ
============================================
◇サロンスタイル
【スタイルと表現する相手の関係】
タンゴクリオージョと呼ばれヨーロッパからの白人移民達によって築かれたスタイル。彼らが郊外に住み広い場所で優雅に踊っていた踊りに特徴付けられる。現在ではヴィシャウルキサスタイルが代表的

【踊っている相手】
今は無くなってしまったクラブ・スンデルランドや金曜日のラ・バルドッサ等で踊られている。

【観客】
古くはタンゴアルヘンティーノ、最近ではタンゴポルドスなどに代表されるステージタンゴ。
============================================

◇ミロンゲーロスタイル
【スタイルと表現する相手の関係】
タンゴネグロに由来する。アフリカから連れてこられた奴隷達が発祥と言われ、労働者階級に広がった。特に路面電車の運行に携わる黒人労働者が休み時間に街角で踊っていたらしい。狭いスペースで踊るテクニックの発達はここから来たもの。

【踊っている相手】
日曜日のエルベソ、土曜日のカチルーロで踊られている。

【観客】
フォーエバータンゴに代表されるステージタンゴ、特に初代キャストのカルロス・ガビートは、踊っている相手との感情のやりとりをステージで第3者に見せた数少ないミロンゲーロ。

============================================
◇タンゴモデルノスタイル
【スタイルと表現する相手の関係】
タンゴヌエボと呼ばれ男女のアブらっそ間に距離を置きより自由な動きを取り入れた踊り。音楽もゴタンプロジェクトなどに代表されるエレクトリックタンゴで踊ったりしていた。最近では、アブラッソの距離が近くなる傾向にあり、タンゴモデルノと呼ばれるようになった。

【踊っている相手】
ラ・ビルータで見ることができる。

【観客】
グスタボ・ナベイラ、ファビアン・サラス、チチョ・フルンボリ等に代表される。毎年3月に行われるCITAでは、彼らの踊りを見ることができる。最近ではグスタボの息子フェデリコ・ナベイラにその進化を見ることができる。
============================================

注)スタイルという概念はとても曖昧で、例えばミロンゲーロスタイルという画一したスタイルは、存在しません。ミロンゲーロは、一人ひとり踊りが違うからです。でも総称として用いられます。

上の表のどこを目標とするかによって、習得すべきタンゴスキルが変わってきます。私はどこを目指しているかと言いますと、「ミロンゲーロスタイル」×「踊っている相手」というところになります。皆さんは、どこを目指すのでしょうか?(私からの最後の問い掛けです)

ブエノスより

追伸
長い間貴重な時間を割いてお読み頂きました皆様に深く御礼申し上げます。
また、このような機会を与えてくださったGyuちゃんはじめスタジオ・タンゲーラの皆様に感謝いたします。

タンゴは永遠です!!!!!

お問い合わせ
03-3547-6190
体験申し込み・お問合せ