[No.76] 今年の初戦!

今年の初戦!

2018年6月10日

金曜日の夜、深夜0時少し前に、会場であるミロンガ ラ・バルドッサに到着した。既にパートナーが登録を済ませカップル番号4番が、テーブルの上に置いてあった。今年は、諸般の事情により、メトロポリターノ(ブエノスアイレス市の選考会)に出場できず、今回が初戦ということに。今回のパートナーは、アルゼンチン人の女性。2006年から出場していたメトロポリターノの戦友。その後彼女は2011年、12年、13年と3年連続準優勝という輝かしい歴史を携えている。そんな彼女とは、今年になって私の行きつけのミロンガ エル・ベソに現れるようになり、メトロポリターノを目指して一緒に練習していた。しかし、先に書いたようにメトロポリターノに出場できず、一旦は練習を止めていた。2週間前に彼女から突然メッセージが入り、今回の大会カンペオナート・タンゴ・サロン DUO(デゥオ)への出場を決めた。

 

この大会は、CIM(カンペオナート・インター・ミロンガ)のオーガナイザーのうち2人(ミロンガ・マレーナとラ・バルドッサ)が主催して開催。そのためDUOという名称を付けたらしい。ちなみに昨年は、カンペオナート・タンゴ・サロンというツキナミな名称で開催されていた。

私達は、合計3回(計4.5時間)の練習で当日を迎えることとなった。まだまだ手探りの状態ではあったが、彼女との踊りには、とても自由度の高さを感じている。精神的には余裕を持って臨むことができた。

午前1時を回る頃、コンペは始まった。最初は、1から5番のカップルが、2曲タンゴを踊った。私達は4番なので、このロンダで踊った。曲は、カルロス・ディサルリのCuando El Amor Muereとロドルフォ・ビアジのEl Recodo。どちらも好きな曲、しかし2曲目の出だしにアクシデント。私が貯めすぎた所為か、彼女が体重移動してしまい、逆足でのスタートに。でも、その後は楽しく踊れた。

残りの4組が2曲踊る間、席に戻って待つ。この時間が、結構いやなものだ。最後に9組で1曲、アニバル・トロイロのQuejas de Bandoneonを踊った。この曲には正直いい思い出が無い。まず、曲自体が、サロンと言うよりは、ステージで踊られることが多く、さらにかつて踊った際には、パートナーの靴が脱げ、ステージ上で待たされるという経験が有った。まぁとにかく踊った。

結果発表の時間が来た。予選の基準は、少々甘く70%が準決勝に進む。9組中6組が選ばれた。今回出場の9組は結構レベルが高く、プロで活躍しているカップルが多かった。中には、踊り終わったら結果発表前に、「今夜エル・ベソでデモしないといけないから」と帰ってしまったカップルも。結果は、2番めに番号4番が呼ばれ、準決勝に進むことができた。

しかし、大会への参加を通して課題はたくさん有った。そして、そのいくつかは露呈する形となった。準決勝に向けてもっと練習が必要だと思った。

結果発表後、私にパートナーは、「光二、もっと応援団を連れてこないとだめね!」と一言。そうこの大会の審査は、一般の観客によるもの。彼女の関心はそちらの方だったようだ。

 

 

ブエノスより