[No.52] 骨で踊る!

2017年6月20日

今日は日中の気温も10度を下回っているブエノスです。さて、今回のお話は、骨です。骨と言っても医学的な内容ではありません。タンゴの踊りの話です。

タンゴ大学の授業に、ムーブメント(動き)の記述に関する科目があります。動きを紙の上に残すことは、とても難しいことだと思いますが、大学の創始者であるロドルフォ・ディンゼル氏は、その偉業を成し遂げていました。しかも、その内容はとてもこと細かく「タンゴオタクでなければできない」複雑なものです。この内容を詳細にご報告するには、この場(ブエノスアイレス・ニュース)では、書ききれないのと、私の理解度がまだ不足していますので、今回はその根底にある概念をお話したいと思います。

そうです、一言で申し上げると、根底にあるのは、骨なのです!

これだけでは、なんのことだか分からないと思いますので、これから順序立ててご説明します。 まずタンゴを踊るのは人間(男女)であり、その動きを作り出すのは、人間の、骨、筋肉、そして関節です。その中で関節は、骨が動くために必要なジョイント(つなぎ目)であり、筋肉は、骨を動かすためのバネのようなものであることは、容易に想像がつくと思います。ということは、関節や筋肉は、骨を動かすための一種の道具と定義可能なわけです。よって骨の動きを記述することが、ムーブメントを記述することになるわけです。

つぎに人間の体にはたくさんの骨があるわけですが、それらを上体、中心部、下部に分類します。上体は、背骨と肋骨を中心として成り立ち、中心部は、腰骨、下部は足の骨になります。この中で上体部は、あまり動きがないので(あまり動かさない方がよい部分)、これ以上細分化しません。中心部は、腰骨なので、これも細分化しません(できません)。ところが、下部については、足の骨なので、もも、すね、足先の3つに細分化できます。よって、ムーブメントを記述するためには、上体、中心部(腰骨)、もも、すね、足先の5つについて解析すればよいことになります。

 

 

では、「各部についてどのような解析がなされればよいのか」という観点に話を移します。各部は空間を動くことになるので、3次元の動きとして捉える必要があります。この3次元の定義は、一般のものと同様で、X(水平),Y(垂直)、そしてZ軸(奥行き)となります。各部がこの3本の軸上で、どの方向にどのくらい動くかを記述すればよいわけです。

 

 

ここまでは、一人の人間(人体)についてのお話でしたが、最後にタンゴは2人で踊るということに注目しましょう。するとその2人の間の関連性のポジションというものが、生まれてきます。これも上体、中心部、下部に分類して記述することが可能です。

 

 

以上のような要素に分けてムーブメントを記述することを大学では教えています(現在学習中です)。今回はちょっと漠然としたお話になってしまいましたが、今年の年末には、この科目についてもう少し具体的なお話ができると思いますので、今回はこの辺にしておきます。

タンゴを踊るときに、骨のこと考えてみて頂けたら幸です!

ブエノスより

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