[No.51] 音楽としてのタンゴ!

2017年6月8日

もうストーブをつけずにはいられないほど寒くなったブエノスです。それでも月曜から木曜までの夜、大学に通っています。私は踊りの学部に入学したのですが、そのカリキュラムの中には、ちゃんと音楽の授業があります。

さて、今回のニュースは、音楽の授業からのお話です。初めてタンゴの曲として世に出されたものは、Rosendo Mendizábalという人が作曲した”El entrerriano”(1895年)という曲だそうです。それからタンゴは、数え切れない程の曲が世に出されてきました。皆さん既にご存知かと思いますが、同じ曲でも演奏するオルケスタによって異なるアレンジがされ、同じオルケスタでも年代によって異なるアレンジが演奏されて来ました。これはある意味ジャズの世界に共通するものと思われます。

大学では、Carlos Di Sarliが作曲したBahía Blancaについて勉強しています。(今日まさに学習した内容です。)Bahía Blancaとは、アルゼンチンの都市の名前で、Di Sarliがここの出身だったため、故郷にささげた曲と言われています。Wikipediaでは、”バイアブランカは、アルゼンチン・ブエノスアイレス州の大西洋沿岸、ブエノスアイレスの南西635kmにある都市。”とのことです。この曲ですが、以下のような構成になっています。

 

 

大きくはテーマAとテーマBの2つから構成されておりその繰り返しとなっています。このABABAという構成からアババと呼ばれています。テーマAは、16小節からなり、8小節ごとに大きな区切りがあり、さらに4小節ごとにも区切ることが出来ます。その4小節も2小節ごとに変化と繰り返しがあり、まるでバイアブランカの街に打ち寄せる波のように感じられます。テーマBでも繰り返しのメロディーが使用されていますが、こちらは、最小単位が4小節となっていて、テーマAよりも大きな波を表しているようです。演奏形態としては、オルケスタ全体によるハーモニーとテーマBにおけるバンドネオンソロ、コントラバスとピアノの旋律が印象的です。

また、このBahía Blancaという曲ですが、様々な演奏家によって個性的なアレンジがなされています。授業で聞いたのは、Osvaldo Fresedo,Leopoldo Federico, Horacio Salgan, Florindo Sassoneです。各々イントロを付けたり、使用する楽器が違ったりヴァリエーションを加えたりしています。私がこの中で興味を持ったのは、オズワルド フレセドがアレンジしていることです。フレセドは、1897年から1984年まで生きたバンドネオン奏者、作曲家、音楽監督でカルロス ディサルリ(1903ー1960)よりも年代的に前から活躍した人物です。さらにディサルリはこのフレセドの音楽の影響を多分に受けたと言われています。そんな自分の弟子の作品を師匠がアレンジして演奏しているということに、タンゴの自由さ、おもしろさを感じるのは私だけでしょうか?

 

皆さんも機会がありましたら、是非いろいろなBahía Blancaお聞きになってみてください。

ブエノスより

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