【No.49】即興(Improvisacion)とは?

ブエノスアイレス ニュース

ここ数日暖かい(25度前後)日が続き、この時期にはめずらしく蚊が大発生しているブエノスです。メトロポリターノ(ブエノスアイレスの代表を決めるタンゴ選手権)の日程が発表になり、タンゴ熱が益々高まる時期を向かえました。

大会の様子は、次回お伝えするお約束をして、今日は大学の講義のなかから「即興(Improvisacion)についてのお話です。大学では、即興についても定義をしています。

 

即興(そっきょう、Improvisation)

即興自体の意味は、皆さんご承知のとおり、

即興(そっきょう、Improvisation)は、型にとらわれず自由に思うままに作り上げる、作り上げていく動きや演奏、またその手法のこと。
インプロヴァイゼーションアドリブともいう。
ただしインプロヴァイゼーションとアドリブを厳密に区別する者もいる。
一般には、音楽・ダンス・演劇の世界において使用される語。
形式による制約よりも、演奏時・演舞時の知覚を優先とする。
音楽・ダンスなどにおける創造の源流でもあり、作品制作時においても深く関係する。
(Wikipediaより)

とある。

大学では、この定義をアルゼンチンタンゴに適用し、さらにその段階的な発展方法を定義している。

 

タンゴの即興には、3段階(レベル)が存在

まずタンゴの即興には、3段階(レベル)が存在する。最初(レベル1)の段階は、トラディショナル(伝統的)、次(レベル2)は、連結、そして最後は、即興。これら3段階(レベル)を表にすると以下の様になる。

 

トラディショナル 連結 即興
単位 フィグーラ モジュール ムーブメント
単位に含まれるムーブメントの数 多い 少ない 1つ
第3者の視点 衆知と再生 衆知だが再生性は低い 衆知されておらず再生性が低い
踊りの決定するタイミング 過去 過去 現在
必要とされる能力 知性 知性と感性 感性
即興の定義 順序立った即興 混合された即興 純粋な即興
間違い 過ちと罪が存在 過ちと罪が存在 過ちも罪も存在しない
理論 方法
パートナー間の意志の疎通 単一 単一 対話
特徴 運動 運動 遊び心
必要な作業 再生または翻訳 再生または創造性のある翻訳
アクションとリアクション間のスピード 遅い より早い 最高に早い

 

トラディショナル

トラディショナルと称する最初の段階は、フィグーラを並べて踊ることを意味する。

フィグーラとして有名でもっとも基本的なものは、日本ではサリーダと呼ばれるものがある。
最初のレベルではこのサリーダを繰り返し踊るといったことを意味する。

ただしサリーダという名称は、後に混乱を来す恐れがあるので、ここではパソ・バシコと呼んでおくことにする。
日本でもパソ・バシコを習うとこれを繰り替えして踊ることになる。
他にもオーチョなどのフィグーラがあり、これも使うと順序立った即興になる。

そしてパソ・バシコは、8つのステップからなるフィグーラで、1つのフィグーラにはたくさんのステップ(ムーブメント)が存在することになる。

 

連結

次のレベル、すなわち連結になるとフィグーラを分解して他のフィグーラと連結するということが始まる。

フィグーラの構成要素は、サリーダ、モジュール、そしてレソリューションになる。
この連結とは、モジュールを連結する踊りのことを意味する。
1回のサリーダから複数のモジュールを行い最後に1回のレソリューションを行うというこで踊りを完結させる。

例としては、サリーダを行った後に、前オーチョをして、さらにヒーロカミナンドをし、最後にレソリューション(いわゆる6、7、8)を行うということ。
このような場合、サリーダとレソリューションは、それぞれ1回に対し、モジュール部分は2種類が連結して行われることになる。

 

即興

そして最終型の即興は、一歩一歩がその場その場で決定される踊りを意味する。

音の取り方、そして次に何をやるかもその時点で決定される。
この最終型(レベル3)の即興を実際に踊れる人は少なく、これこそがアルゼンチンタンゴの醍醐味の一つになっている。

皆さんも即興についてお時間のある時に思いを巡らせていただけたら幸です。

 

ブエノスより

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